山行報告 天ダレ谷

天ダレノ滝 天ダレノ滝
山域・山名
上市川上流、天ダレ谷
山行形態
沢登り
山行日
2006年10月9日
メンバー
尾田、鎌田、奥野(L、記)
コースタイム
入溪 7:20 → 稜線 12:00 → ゴール 15:15

三連休で予定していた千石川が中止になり、俺も機関車もカマやんもショボンとしていた。しかし、代わりに行った“天ダレ谷”は大正解だった。天ダレ谷は千石川右岸の支谷。稜線越えで早月川に降りられる。下行する谷は“蛇(へび?じゃ?)谷”。剱青少年研修センターのチョイ上に出る。終了点には車を廻しておくことができて、中々便利である。

天ダレ谷の取り付きには4段以上(何段か正確には判らない)約80m余り(高度計で確認)という素晴しい滝がある。これを右岸(左側)から高巻きした。その上も次々と滝が現われて退屈しない。ただ惜しむらくは、直登できるのがすくないこと。滝は立派だが、廊下が立っていて二進も三進もいかんと言う谷ではないので、多少厳しいけど登れない滝は巻くことができた。高巻からの下行で懸垂一発。


懸垂で
最後の難所の始まりの滝 稜線の向うには新雪の剱
蛇谷の下降もナカナカ

幾つか巻いたり登ったりして滝をこしたところで目の前に現われたのが20m程の斜瀑。直登はちょっと無理っぽいので左岸(右側)のルンゼを使って巻くことにする。巻き上がると更に滝。15mか?これも登れないので引き続き巻き上がる。流れに降りたら難場の遡行は終了。

源流の趣き濃い流れをもうしばらく行くと二又。左を取って稜線に上がる。急な詰めはちょっとキビシ目だがロープは要らなかった。稜線は、薮も多少薄い。ちょっと下ったら、木の間越しに新雪の剱岳。これは感動モノ。こんなふうに登らないと、この良さは理解してもらえないだろうナァ。

既にお昼だが昼食は少し下ってからと言うことで下行を開始。程なく流れが現われ、やがて滝。一段降りてみるが、その下は歯が立たない。支点もない。ハーケンを打つのも大変。戻って右岸から巻降りることにする。少し戻って(上がって)枝掴まりで下行を開始。中程で支点を取って懸垂一本。流れに降りたって滝を仰ぐと全部で40m程(高度計で確認)ありそうな感じ。この谷は楽勝と思っていたけど、楽しませてもらう。登るなら結構大変そうだ。

その後もクライムダウンする滝や横の薮を使って降りる滝が出てきて退屈しない。既に15時に近くなってちょっと疲れて来た頃、ナント重機が上がっているのに出くわす。堰堤工事をしているらしい。高度計を確認すると、もうすぐそこがゴール。作業道を少し下ったら、車をデポした林道に降り立った。

誰も知らない谷を地図を頼りに行ってみる。行ったら山の神様に歓迎を受ける。これこそが、沢登りの楽しさだと思う。ちょうど土倉谷〜桂又谷をやったときと同じように、会心で充実の遡行だった。

地図

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