遡行報告 沢上谷

流域・渓谷名
神通川水系高原川支流、沢上谷
目的
沢登り研修
遡行日
2004年6月27日
メンバー
松井(撮影)、米沢(初の沢、記録)、津田(初の沢)、平井、山岸、奥野(L)
コースタイム
7:00 役場 → 8:25 入渓 → 9:45 蓑谷大滝下 → 10:30 二股(懸垂下降練習) → 11:30 林道 → 13:00 駐車場
三々五々と準備にかかる 入渓点付近
三々五々と準備にかかる 入渓点付近
意外に明るい陽射しが… 滑べるよ〜
意外に明るい陽射しが… 滑べるよ〜
腰まで浸かるアホリーダー 大滝の前で全員集合
腰まで浸かるアホリーダー 大滝の前で全員集合
滑滝で懸垂下行の練習 終了点近し
滑滝で懸垂下行の練習 終了点近し

初めての沢登り。奥野さんから指示された遡行準備はしたつもりであるが,不安である。今回のメンバーのうち、津田さんと私が沢の初心者。緊張感が高まる。

7時、役場を出発。国道41号線を新穂高方面に向かい,双六口,見座を過ぎて3分ほど走ると,右手に高山方面の看板がみえる。ここで高原川を左岸へ渡り、高山に向う県道に入る。白水谷との分岐となる大きなヘアピンを曲がり、道は沢上谷沿いに登っていく。右側には綺麗なナメが見えてくる。いよいよである。約5分で入渓地点の橋に着く。その奥左手にかなり広い駐車スペースがある。工事現場であろうが,シーズンには相当な車がここに駐車し,野営するのだろうか。

すぐに準備に取り掛かり,程なく入渓。

何といっても初めての沢歩き。どこを歩いてよいのかわかりません。リーダーについて行こうとしたら「どこを歩いてもいいです。ドンドン進んでください。」と,冷たいお言葉。仕方なく,自分なりにルートを探しながら歩くことにした。せっかくなのでなるべく沢の中を歩いた。

沢は最初ゴーロが続くが次第に綺麗なナメが多くなり,歩きやすくなっていった。約300mで右岸に約7mのナメ滝出現。この支流を登っていくと五郎七郎滝へ行くらしい。今回はこのまま本流を進んだ。小滝や釜がときどき現れ本当に綺麗な沢である。途中の大きな釜ではへつりも体験。やがて,やや開けた二股に出会う。左の支流を登ると岩洞滝に行き着くとのこと。今回は,初心者(自分ですが)も多く,寄り道せず,ひたすらナメ床の本流を快適に進む。かなり慣れてきた。しかし,深いところは飛び石伝いに軽快にと思っても,流れが速く、底はよく見えません。時々,ガクンと深みにはまり捻挫しそうになる。すり足では早く進めないし-----。リーダーはどんどん前進するし----。あまり気にせず,ジャブジャブ進もう。

そのうち,本流はスラブ壁となった左手の岸壁と巨大な大岩の間でゴルジュ帯となる。水量も多くやや難所である。ここは両手と両足を突っ張らせて何とかクリヤーした。そういえば,数分前に我々を抜いていった長身の若い男女のカップルは両足を150度以上開いてここを難なく?クリヤーしていった。足が長いことは相当武器になるようだ。その直後,ついに姿を見せた!今回お目当ての巨大瀑布,蓑谷大滝。口々に「スゲー!」と歓喜の声。こんなの見たことない。しばし休憩。写真撮影。

さて,どう上るか。前回は左から高巻いたとのことだが,今回は通常ルートの右の巻道を登る。50mほど急斜面を登ると岩壁と岩壁の間の棚状になった山道に出て,これを左に進む。滝入口部の左岸よりかなり高いところを進んでいる。降り口が見つからないので最初に出くわした小さな沢を降りることにした。かなり急なナメであり,まともに降りることは危険と判断し,その右岸のブッシュを下り,本流に出た。降り口はちょっと滑りそう。

さあ、ここからのナメがまさに道路。ナメの天国とはこのことかと納得。心地よい流れを踏みながら快適に前進する。夏は裸足で歩けるかも。リーダーたちは滑り台ゴッコではしゃいでいる。程なく視野が開け、大きな二股に出る。左手が有名な滑り台の5mのなめ滝。本流は右手の12mのなめ滝で左岸にフィックスがある。ここで、懸垂下降の練習となった。実は私はこれも初体験なのです。リーダーに基本から教わりました。ありがとうございました。

この後も快適なナメ床はどんどん続くが徐々に幅が狭くなり、やがて林道に到着。ゴールとなる。ハアー、満足しました。沢靴から運動靴に履き替えて、林道を約500m歩いて県道にでる。あとはこれを下るだけ。途中で蓑谷大滝と岩洞滝を眺望することもできた。が、その直後、不法投棄やごみ捨て現場を目撃してやや興醒め。2/3下った地点に小さな公園があり、ここで昼食。突然、雨が降り出し、早々に切り上げる。さらに20分で無事到着。ご苦労様でした。帰りは割石温泉で汗を流す。

感想:今回は本当に感動しました。こんなに楽しくワクワクした気持ちは久しぶりです。まさに子供のころの探検ごっこの気分でした。皆さん、ありがとうございました。リーダー、ご教授ありがとうございました。松井さん、運転ありがとうございました。山岸さん、ザイル携行に一眼レフ写真とご苦労様でした。
-------------病み付きになりそうです。


富山労山の山行報告小インデックスへ。
富山労山のホームページへ。