たぶん今年最後の沢登りになるはず。雲一つない晴天の一日だが、北斜面なので日があたらず寒い。
いくつもの砂防堰堤を乗り越えてようやく二俣に着く。その二俣を右に進むとすぐ5mほどの滝が現われたが難なく越えた。だが次に現れた8mほどの段状の滝を越すことができず、なんとか右岸の急崖を鎌田氏が突破してくれた。下で見ていてハラハラするほどの難所だった。鎌田氏が垂らしてくれたザイルにつかまり、ようやくクリヤー。あとは順調に高度をかせいだ。ただ川床はとても滑りやすかった。奥野氏の沢靴はフェルトがすり減っているらしくずいぶん難儀したようだ。
水が涸れたあたりから枝につかまり稜線に。ヤブこぎというよりは木登り状態だった。おかげで翌日は筋肉痛がでた。なんとか稜線に出ると、そこは小春日和の別天地のよう。沢靴で滑りやすい登山道をふうふう言いながら濁谷山の山頂に着くと、白く輝く立山連峰が一望できた。
もっとながめていたい気持ちを振り切り左俣を下る。最初はヤブもほとんどなく下りやすかったが、二俣直前でいくつもの大滝に出会う。まずは二段の滝をザイル2本で懸垂下降。富樫氏は肩がらみでいっきに下る。しばらくすると三段の連瀑(30mほど)に遭遇。一段目をザイルで、その後右岸を巻くが、進退窮まりザイルを出し懸垂下降した。それを過ぎればすぐに二俣。あとはいくつかの砂防堰堤を下ればいい。ヤブこぎの先頭は富樫氏で、錫杖で拾ったという棒で道を開いてくれた。おかげでずいぶん楽に下ることができた。
はじめは軽い山行のつもりでいたのだが、思っていた以上に時間がかかってしまい、暗くなる前にようやく車に戻ることができた。
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