山行報告   大日岳(コット谷コース)

地図
山域・山名
大日岳、小又川・コット谷コース
山行形態・ギア
山スキー 板…フリートレック(初期型)、靴…NORDICA TR12
山行日
2004年4月29日
メンバー
奥野(単独)
コースタイム
早月川小又川出合 5:40 → コット谷出合 7:00 → 大熊のコル 9;00 → 早乙女岳 11:00 → 大日岳 14:00〜14:25 → コット谷出合 15:40 → 小又川出合 16:40

明後日から行く朝日岳の足慣しに大日岳を滑べることにしました。コースは小又川出合から入り、通常ならコット谷を登るところ、山ノ神尾根を登るつもりで自宅を出たのが4:30ごろ。4時には出ようと思っていたんだけど、ちょっと出遅れ。

小又川出合には先着の車が一台、前夜からの泊りも含めもっと多くの駐車を予想してたが、これは嬉しい予想外れのようです。身仕度整え林道を辿ると、昨日の寒気で林道にはうっすらと新雪、先行者のトレースが一つ。3〜4名と予想。

7時にはコット谷出合に到着、山ノ神尾根の取り付きを観察するが、すでに雪融けなった後に昨日の新雪が被っている感じ。コット出合で10〜20cm位の新雪。この尾根最上部の核心部を想像するとかなりヤバそうなので、あっさり日和ってコット谷をつめることにする。

先行パーティのツボ足跡の横に自分のフリートレックのトレースを刻みつつ大熊のコルを目指す。谷の中程で先行パーティがコルに上がるのを見る。谷の上部もシールで楽に登ることができた。最後、スキーを脱いで雪庇が落ちた後の切れ目から稜線に出る。通常ならコル付近には雪庇が残り、「あれが落ちたらイヤだなぁ」と思いながら登るが、今年は既に雪庇は残っていなかった。

稜線からは新雪とクラストのミックス。時々スリップして効率が悪いのでスキーを担ぐ。早乙女岳には11:00に到着、ちょっとペースが落ちたかな?早乙女岳の山頂付近は、ツボ足なら膝まで潜る新雪。再びスキーを履いて進むことにする。一の谷の頭付近の山ノ神尾根ジャンクションを観察すると、上部核心部の急斜面は綺麗に真白。と言うことは、あれを登り最後トラバースするのは、相当に危険、日和って正解と(弱気の言訳?)納得。

大日の登りで再びスキーを担ぐ。この頃から異常に身体が重く強烈なバテを感じ始める。頂上で先行パーティに挨拶するつもりが、まだ200mを残したところで歓声あげながらの尻セード下山とすれ違ってしまった。今登っている斜面を滑べることだけを考えて、何とかかんとか頂上に辿り着き時計を確認して愕然となる。なんと14:00ではないですか。早乙女岳から3時間も掛かっている、なんじゃこれは。

身体はクタクタでも頂上は遮るもの無い大展望。風も頂上にしては弱く、私の他に誰も居ない。今日の頂上は、さっきのツボ4人組と私だけのようだ。ゆっくり休んで滑降準備。14:25滑べり始める。大日岳から早乙女岳の斜面は、クラストが融け始め、こまかい氷の粒が表面にジャリのように残るコンディションだが、そんなことは気にならない。フリートレックにしては大きなターンを刻み、あっと言う間に早乙女岳。苦しく長い登りと一瞬の滑べり。でも満足する。

朝登った時に、下りはここを降りようと思い1700m付近に目印の赤布を付けてきた。今、稜線から谷を見おろすと、ずっと向うにコット谷本谷が見通せる。斜度は40度?新雪がベッタリ、全く荒れていない。初っ端のターンで雪崩なかったらどうしよう、と思いながら意を決してドロップイン。思い通りに最初のターンで谷全体が綺麗に雪崩てくれた。雪崩た後の堅い斜面を滑べり降りる。大日〜早乙女の大斜面とは違うが、こういうのもゾクゾクして面白い。雪崩の先端は、1m近いデブリになっていた。

支谷を降り本谷の安全地帯で一息入れ、最後の緩斜面を下る。出合手前の堰堤横断でスキーを脱ぎ、林道を再び小又橋へ歩く。小又橋到着16:40。登りの体力不足はかなりショックだったが、滑べりと展望、天気には大満足の一日でした。来シーズンの豪雪に今から期待する“だらぶち”の妄想、MTBを手に入れ、剱岳公園線開通前に剱センターゲートからチャリンコ漕いで入山、今度は山ノ神尾根を登り、できたら、登った尾根を滑べってみたい。この記録を読んでるアナタ、一緒に行きませんか。


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