さて、今日は何とか三枚滝を越えてみよう、と張り切って出発する。5月に来たときと比べると水量・水勢ともにやさしく、これなら問題無く三枚滝まで行けそうだ。黒村谷出合いを過ぎ、前回引き返した地点で右岸から左岸に渡るが、足を滑べらせてヒヤっとする。油断は禁物。
本滝手前の大きめのオチは最初右岸から近づき、直前で左岸に渡りちょいと高巻く。ここから流れに戻る地点は、簡単には登り返せないのでザイルを残して滝まで行く。滝は、水量豊富でなかなかの迫力、一見の価値ありです。ここまではまずまず普通の沢歩き、しかし今回はこれを高巻くルートを探るのが目的なので、ひとしきり写真を撮ったら、かねて狙いを付けていた左岸側の小沢の出合いに戻る。オチよりホンの少し上流で、顕著なので見落すことはない。
一休みしてから小沢を登り始める。じきに滝(と言う程のものではないが…)が現われたので、左側のヤブに突入、灌木まじりの草付きの急斜面をぐいぐい登る。ヤブは未ださほど濃くないので、進むのは比較的楽だ。途中、急斜面で灌木が途切れた部分が現われたので用心のためザイルを出すが、登ること自体は特別難しいわけではない。しかし、どの程度登って何処から左方向へトラバース開始すれば良いのか、わからない。
二時間程登ったところで稜線に出てしまう。向う側にも谷があって、登りすぎたような感じを受ける。稜線を辿るか、少し進んで降り始めるか迷ったが、少し進んで降りてみることにした。で、滑べりやすい急斜面を少し降りてみたが、降りるには何とか行けそうだが、登り返すが難しそうだったので、滝上への道を探ることを断念し、戻ることにした。
下り始めた場所に登り返し、登って来た方向へ下山を開始する。途中、ザイルを数回出し懸垂下降を交えようやく登り始めた小沢に着く。滑べりやすい小さな流れを下り切って本流に到着、時計を見るともう2時前だった。遅めの昼食をとって、取り付きに戻ることにした。
今回は、滝を越えるルートを捜し当てることはできなかったが、多分、あの小沢を登って草付きを登り、適当なところからトラバースして流れに戻れば越せそうに思う。梅雨明け直後か秋に、一泊で人津谷に抜けたいね、と話しながら帰途についた。
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