山行報告   人津谷〜千石川源流域

新緑にたたずむ文登研
山域
人津谷〜千石川源流域
山行日
2003年5月24日
メンバー
坂川、奥野(L、記)
コースタイム
人津谷・称名川出合い、クムジュン横 7:40 → 770M(林道から渓へ) 8:26 → 文部科学省登山研修所 11:30 → 千石川最初の廊下(下から来たら最後の廊下?)12:00 → 文登研 12:45〜13:15 → クムジュン横 15:45

さらっと千石川最源流を探って、地図上の1050M付近の二俣辺りまで下降し戻って来ようと言うのが今回の目論み。さて、千石川は、あたたかく迎えてくれるだろうか?

クムジュン横の林道の入り口は、ゲートに鍵がかかっている。これじゃ、人津谷右岸の林道を全部歩かなきゃ行けない、と出足をくじかれてしまった。車で、半ばくらい登れるんじゃないかな、と思ってたんだけどそんなに甘くはなかった。林道入り口付近の狭い駐車スペースには、既に三台程車があり、わたし等よりちょっと前に来た一台に私等が加わって、駐車スペースは満員。ちょっと前に来て身仕度していた単独の人は、七姫山に登るのだそうだ。

人津谷のコル付近は新緑がとくに美しい

立派な林道をサンダル履きで歩き始める。きっちり整備されていて、乗用車でも行けそうな感じ。ただ、傾斜は結構きつく、それなりに効率良く高度を稼いでいるみたい。770M付近で林道は荒れてきて、車で来てもこのあたりまで。サンダルから沢靴に履きかえる。890M付近のヘアピンを通過し少し戻って900M付近のヘアピンも右へ曲ってしまう。景色がひらけ、鍬崎山を望むがなんか変だと気づき地図を出して確認、890M付近のヘアピンで林道から渓へ降りなきゃ行けなかったことに気づく。次回は、このまま林道を最後まで行って、コルを越えて黒村谷へ降りてみようか、と思いながら890Mまで引き返し小沢を下って人津谷本流に降り立つ。

小沢から本流に出たところに赤布つけて遡行開始。流れは穏やかで、遡行自体は簡単で誰でも ok だ。遡行し始めてすぐ鈴の音に人がいることに気づく。二人連れが林の中に。挨拶をかわし私等はふたたび渓を行き、彼らはトレッキングシューズなので戻って七姫山を目指すとのこと。

源流域から少し下ると廊下になり、それ以上進めなかった

辺りの斜面は、新緑が美しく小鳥がさえずり初夏の沢歩きを堪能する。渓筋にずっとマーキングが施してあり、文登研へと導かれる仕組みらしい。渓は遡行に何の問題もないが、傾斜が比較的緩くなかなかコルに到達しない。好い加減疲れてきた頃、残雪が現われ、雪の斜面を詰めたら新緑の中に立派な文登研が建っていた。千石川方面と早乙女岳へのびる稜線方面は残雪がびっしり、新緑が美しく、小鳥のさえずりがあたりに響き別世界のように素晴らしい鞍部だ。

千石川へは、最初狭い渓を降りて本流に出た。人津谷のコルに達しているのは支渓で、本流は1566Mと1778.8Mをつなぐ稜線に突き上げているらしい。本流との出合いに古いマーキングのテープがあった。本流は広い渓で、あたりはまだたっぷり雪があり、雪の上を歩いたり少し渡渉したりで進むと、雪が詰まった廊下帯になった。じきに雪が割れて、そっとのぞくと滝がある。更にその向うは雪が詰まった廊下で、そのだいぶ先に目指す1050の二俣があるらしい。廊下の全貌と先が見えないかと思い、左岸側のヤブを登ってみたが、先を見透すことが出来ず、本日の終了点はここまでとし引き返すことにした。千石川は楽じゃないね、と言うのが感想です。

人津谷のコルに戻り、文登研前で昼食をとって下山にかかることにする。最初残雪を下り、やがて緩やかな渓を下り、最後は林道を下りクムジュン横の車を停めたところに着いたのが4時前、今回見ることができなかった千石川源流域最初の廊下の先に思いを馳せて帰途につくことにする。今度は、三枚滝の高巻ルートを探らないと…。


富山労山の山行報告小インデックスへ。
富山労山のホームページへ。