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今回は、有峰の前衛「鉢伏山」。大山町和田から取り付き、標高差約1500Mを往復するなかなかの強行軍です。途中、鳥ヶ尾山を通過するので一日に越中の百山を二つ登ることが出来るオトクなコースでもあります。
アルペン村に集合し、取り付きの和田入り口の橋に向かう。身仕度を整え歩き始めたのが6時50分。林道は入り口から雪で閉ざされ、全部歩くことになった。最初の谷を過ぎたところから右側の尾根に取り付き、杉の植林地を登る。雪は固くしまりカンジキは必要なかった。二本目の送電線を過ぎた辺りから徐々に視界が開ける。尾根は顕著で迷うことは無い。
地図上947Mを過ぎるあたりでカンジキを履く。このあたりから鳥ヶ尾山が良く見える。平坦な尾根の一部だが、着いてみると展望の素晴らしさに驚いてしまう。ここまで2時間30分程度。雪の状態にもよるが、ラッセルの厳しい時期なら4時間から5時間程度か。かんじきハイクにうってつけのコースだと思う。
ここから先は、傾斜もゆるんで快適な尾根歩きとなる。鳥ヶ尾山頂上付近は、尾根筋が広く開け、ガスで視界が効かないときは注意が必要。平坦地を過ぎて細くなった雪綾をぐっと登り切れば1300Mのコブである。鉢伏山の頂上は、つらなる稜線の向うでずっと遠く、未だ見えない。
1538Mを過ぎる辺りから、アイゼンが欲しいと思う場面がでてくるが、そのまま登り切ってしまう。スキーの尾田さんもジグザグを切って高度を稼ぐ。1653M付近で先行していた3人パーティが滑べって来るのに出会う。取り付きを5時にスタートしたそうだ。3人が滑べって行くのを見送り、私達は最後の登りを頑張ることにする。
最後の登りにかかる頃から薬師岳に雲がかかり始め、風も強くなり小雪まじりになってくる。幸い、視界が悪くなるようなガスはかからず寒い中、12時36分頃ようやく頂上着。楽しみにしていた薬師野大展望はガスの彼方だった。お昼タイムは少し下ってからにしようと、早々に下山にかかる。今回、私はツアーブーツを履いてファンスキーを背負ってきている。どの程度滑べることができるか、多少不安を感じながら滑走を開始する。
頂上直下は、クラストしている部分とサラサラの部分が入り雑じっていて思わず緊張するが、何とかやり過ごすと後は快適な滑べりを楽しむことが出来た。高度を下げて雪面が柔らかくなるとスキーのトップが潜って滑べりにくくなる。ファンスキーはそんな場合、思いきり後傾姿勢をとると何となく行けることがわかった。カッコ悪いけど、かなり急傾斜で尾根が細い部分でも後傾で ok なので、なかなか面白い。
鳥ヶ尾山で少し休んで最後の下りになる。林道直前の杉林はスキー脱いだ。林道に降り立ってから車までがしんどかった。スキーの余韻にひたりながら、5時前、クタクタになってようやく車に到着。
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