山行報告   赤石岳

概念図
山域・山名
南アルプス、赤石岳
山行日
2003年11月1日〜3日
メンバー
松井繁良(L)、奥野茂和、尾田佳孝、加納範彦、森岡夕子、宮崎護(記)
コースタイム
● 11月1日
大沢野町役場5:40 → 松本IC8:10 → 湯折10:28〜10:45 → 広河原避難小屋14:05
● 11月2日
出発5:00 → 大聖寺平9:06〜9:17 → 小赤石岳10:28 → 赤石岳10:55〜11:40 → 大聖寺平12:45 → 広河原避難小屋15:03
● 11月3日
出発6:40 → 七釜橋8:26 → 湯折8:56〜9:08 → 鹿塩温泉9:48〜10:22 → 松川IC11:05 → 松本IC → 大沢野15:30

写真集その1写真集その2

11月1日 伊那路を湯折に至り、小渋川を遡行、広河原避難小屋に宿泊

行きたいところとして頭から離れなかった赤石岳小渋川ルート、今回6名の参加者を得、ようやく実現の運びとなった。松井車に乗り込み中央道で松川ICまで。伊那路に入り小渋川に沿って奥へ進み、湯折のゲートで車をデポ

ゲートから暫くは林道歩き、七釜橋のたもとから河原に下り、いよいよ小渋川をさかのぼる。案内書によれば広河原小屋まで約20回の渡渉となっている。ほとんどは膝程度だが時々股くらいまでくることもある。転んでも流されるような水勢ではない。やがて流れは二俣になり、尾根の末端部から数分入った平地に広河原小屋がひっそりと建っている。

時期外れなので小屋は我々の貸切り。中央が土間になっていて焚き火もできる。水はちょっと下った沢からふんだんにとれる。まず焚き火をして渡渉で濡れた衣服を乾かし、早々に鍋を作って宴会とする。翌日に備えて早めに就寝とした。

11月2日 赤石岳をピストンする

今日の行程は長いので、夜明け前にヘッドランプでスタートする。暫くは木にぶら下げられた標識を頼りに進むが、落ち葉で被われた道がわからない。30分くらいモタモタとルート探しをした挙げ句、右手斜面に標識を発見。倒木の向こう側が道らしかったので進んでみると、次第に踏みあとがハッキリしてしてきたので、そこを進む。尾根に出るとハッキリした急登の道を登るのみである。

一時間程登ったところで松井さんが体調不良でリタイアする。樹林帯を登りきり、不明瞭なガレ地を抜けると大聖寺平に出る。そこは、広大な南アルプスの稜線の一角で、荒川三山が間近に迫る。小赤石岳の肩へ登る途中、突然眼前に巨大な富士山が姿を現す。普段、北アルプスからの小さな富士山しか見ていない私たちは、そのあまりの大きさに圧到される。

小赤石岳から少し下って、ゆるやかに登りかえすと赤石岳の山頂である。荒川三山の奥には塩見、仙丈、甲斐駒などの南アルプス中・北部の主峰群が遠望され、南には聖岳がどっしりと構えている。山頂直下には立派な避難小屋もある。記念写真を撮ったりしながら30分程休憩していると、何とリタイアしたはずの松井さんが登ってくるではないか!! そのファイトに一同びっくり、改めて写真を撮りなおす。

百名山でありながら、この時期になると三連休にもかかわらず頂上には我々だけというのは予想外だった。結局人に会ったのは、帰路に大聖寺平で会った2名だけだった。大聖寺平から樹林帯を大急ぎで下山、予定より早く広河原小屋に着き、焚き火をして二日目の夜を過ごす。

11月3日 広河原から小渋川を下降、鹿塩温泉で山の汗を流す

朝からどんよりで天気は下り坂、今日は小渋川を下るのみである。渡渉をくり返しながら七釜橋を目指す。途中雨がポツリポツリとあたるがカッパを着るほどではない。渡渉回数を数えたら22回だった。

車デポ地を9時過ぎに出発。赤石温泉に寄るが、下山が早すぎたので風呂がまだ開いてない。少し寄り道をして鹿塩温泉で入浴。山奥に湧くしょっぱい塩泉である。帰路の車に乗ったところで雨は本降りになる。

今回、多くの仲間の参加を得て遠くまで出かけ、北アルプスとは一味違った山行を楽しむことができた。遠距離を1人で運転してくれた松井さん、お疲れ様でした。感謝します。


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