山行報告   西新山

山域・山名
西新山(細入村・八尾町)
山行期日
2002年2月3日
山行目的
登頂
参加メンバー
新鞍・坂川・奥野(L、記)
場所
北緯36度28分20秒,東経137度12分4秒
コースタイム
常虹の滝への林道入り口 8:30 → 林道終点 10:00 → 大亦峠 11:30 → 頂上 13:50 〜 14:20 → 登り口 16:20

今回のカンジキハイクは、猪谷奥の西新山。名前を言っても知ってる人はほとんどいない、越中100山のなかでも、イブシ銀の山です。地図は二万五千分の一地形図「猪谷」真中より少し右斜め上、婦負郡細入村と八尾町の境界稜線上の一ピーク。一般的な登山コースとしては久婦須川を遡り大亦林道から入る八尾ルートと、猪谷川を常虹の滝奥へ入る猪谷ルートの二つで、今回は猪谷ルート。いずれも、アプローチに林道はあるものの登山道は無く、雪を利用して登る典型的な薮山です。冬から早春にかけて、雪を利用して登るこういった薮山は、カンジキハイクに持ってこい。

前日、当会の年次総会後の懇親会で強かに飲み、そのまま会事務所でシュラフにくるまって寝た。新鞍さん坂川さんが事務所にやってきたときは、まだ夢のなか、半分酔っ払ったままラーメンで朝食をとり、登山口を目指して出発したのが、予定より30分程遅れ。国道41号線沿いの「常虹の滝流しソーメン」の看板前で車をデポ、林道を歩き出す。雪は重く、頭も重く…。

一汗かくと酒も抜け、体調は戻ってくるが、雪は相変わらず重かった。林道をひたすら進むこと1時間半程、終点の取り付き付近に到着する。新鞍君はスキーなので、ここまでずっと快調に先頭を行ってもらった。

取り付きは、大亦峠東側の稜線が猪谷川に落ち込むあたりで、かなり急なうえ、雪も不安定で少し緊張する。とにかく、登れそうな、上に雪庇のなさそうな所を探して稜線上に出る。稜線に出てしまえば、あとは急登だが危険は無い。このコースは、林道終点から尾根の取り付きが核心部です。

稜線上700m付近から鞍部めがけてトラバースする。大亦峠はもう少し向こう側。鞍部から西新山へ続く広い尾根を登る。かなり急だが、ここは自然林で気持が良い。大汗かいたころ傾斜が緩み、植林地帯に入る。結局、頂上直下までずっと植林地だった。上部はかなり立派な杉林で、杉もこれくらい立派だとなかなか良いものです。杉林のなかは見通しがきかず、登る方向はコンパスを頼りに進んだ。

疲労がたまって進むのが辛くなる頃、植林地が終り視界が開け傾斜が無くなる。高い所を探して少し進むと、そこが頂上だった。看板も人の気配もない、静かな頂上。わずかに、一本の木にテープが巻いてあるだけ。急いで昼食をとり、下山はいつものように半分駆け下る。稜線から林道終点への最後の下りは、気温も朝より上がっていてやはりちょっと恐かった。

不要な植林は出来るだけやめて欲しいし、可能なら二次林で良いから自然な状態に戻して欲しい、と強く感じた一日だった。あの植林地帯が全部自然林だったら、どんなに素晴らしい山だろうか、と思いながら帰路についた。


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