山行報告   越中駒ヶ岳

山域・山名
越中駒ヶ岳
山行目的
登頂
山行年月日
2002年4月13日〜14日
参加メンバー
奥野(記録)、坂川、山岸
コースタイム
● 4月13日(土)晴れ後曇、設営後吹雪となる
嘉例沢 7:15 → 1066M 9:15 → 烏帽子岳 10:15 → 幕営地(1650M付近)14:00
● 4月14日(日)風やや強いも晴れ
幕営地 6:30 → 僧ヶ岳 7:15 → 駒ヶ岳 10:00-10:15 → 僧ヶ岳 11:30 → 幕営地 12:00-12:30 → 嘉例沢 15:45
参考データ
二万五千分の一地形図、宇奈月・毛勝山
座標、北緯36度45分7秒,東経137度35分4秒

写真はここ

2002年の午年に標高2002Mの駒ヶ岳に登る、何と良い語呂合わせだろう。一昨年の晩秋、一人で僧ヶ岳に登ったときに駒ヶ岳を望んで以来、登りたいと思っていて、今回仲間を得て登頂できました。

僧ヶ岳の登り口は、宇奈月から登る宇奈月尾根コース、片貝から登る成谷山コース、嘉例沢から烏帽子山を経る烏帽子尾根コースがありますが、今回は嘉例沢から登る烏帽子尾根コースを取りました。僧ヶ岳手前で幕営し、駒ヶ岳を往復して下山する計画です。駒ヶ岳だけを目指すなら、片貝から尾根コースを辿るか成谷山コースを僧ヶ岳経由で行けば、日帰りも可能なのですが、烏帽子尾根を登り幕営することにしました。

13日 嘉例沢から入山、前僧の手前で幕営

今年は雪解けが早く、この時期で既に嘉例沢森林公園のホンの少し手前まで車で入れます。駒洗いの池のちょっと下で車をデポ、歩き始めました。日帰りで同じコースを行く予定の尾田・大島・中村組の車も同じ場所にあります。彼らは日帰りの予定なので、私らよりもだいぶ早く出発したようです。

森林公園の管理棟をこえて、林道の一番奥まで行くと、左手に入る道があるので、それに従います。雪が無い時期なら、舗装された林道がダートになってすぐのところ、看板はありません。公園のなかを適当に進み、稜線を目指すと、鋲ヶ岳から烏帽子山へ続く登山道に合流します。一汗かくと烏帽子山に続く広い台地状のの稜線に出ます。さらに一頑張りで烏帽子山。空気が澄んでいれば、白馬連峰が輝いて見えるのですが、今日は春霞。ここまでなら、嘉例沢からの手軽なトレッキングコースです。

烏帽子山を後にして稜線のコブを二つ超えるといよいよ烏帽子尾根の登り。登りにさしかかったあたりから、風が強くなり空模様が怪しくなって来ました。雪が降り始めた頃、斜面を下って来る大島さんと中村さんに出会います。更にしばらく行くとスキーの尾田さんにも会いました。この斜面の上に幕営出来る場所があること、更にそこから一登りしたところにも適地があることを聞き、別れました。尾田さん一行と別れてすぐ、吹雪模様となったので、次に現われた平坦地で潅木のかげ(気持風が遮られる)に幕営することにしました。

設営し終えた頃には視界もきかず、吹雪になってしまいました。4月とはいえ、今までの暖かさが嘘のようです。早めに晩飯を食べ宴会も早々に切り上げ、明日の天候回復を期待して就寝。夜の間ずっと強風で、テントが地面から揺れるくらい。

14日 幕営地から駒ヶ岳を往復、撤収下山

夜中(といっても11時頃)トイレにテントから外に出てみると、相変わらず風は凄いけど、朔の夜空に満点の☆。朝、多少雲がかかっているものの、まずまず。

僧ヶ岳は、ほんの一登りで到着。いよいよ、駒ヶ岳に続く稜線を行きます。まず、下って最低鞍部の潅木に何か括りつけてあるものを発見、デポされた食糧と燃料。暮れ正月に駒を目指したパーティの物か、それとも連休に究極の北方稜線をやろうとするパーティの物か。

稜線は痩せていて、黒部側に大きく雪庇が張り出しています。雪の上を歩いていると、それは雪庇上だったりします。稜線上には夏道が刈空けてあり、とくに痩せている場所では雪庇上を歩かずにすみました。北駒ヶ岳の登りでは、一箇所ロープがかかっています。

北駒ヶ岳をあとに、いよいよ駒ヶ岳への登り、このコースの核心部にさしかかります。痩せた稜線の黒部側に大きく雪庇が張り出し、稜線上は岩場が露出している急斜面です。夏道用のフィックスドロープが張ってあるのですが、ロープが一部雪に隠れて見えません。少しトラバース気味に行くと、隠れていたロープが出て来ておかげで比較的安全に通過できました。夏道が無く、ロープも張って無ければ、ザイルを出す必要があったかも知れません。

10時頃、ほぼ予定通りに駒ヶ岳頂上着。毛勝山が圧巻の迫力で現われ、その傍らに剱岳の鋭峰を望むことが出来ます。登頂できて良かった、と思う瞬間でした。山頂でひとしきりシャッターを切ったら、来た道を慎重に僧ヶ岳を目指します。僧が岳の丸い頂上に着くと、緊張がほぐれて、駒ヶ岳を振り返り登頂の余韻を味わいながら幕営地を目指します。

撤収して嘉例沢を目指しますが、これが長かった。烏帽子山までにも登りかえしが二つ、烏帽子山に着けば後はラクチンだろうと思ったのが大きな間違い。更に大変な登りかえしがあって、森林公園の林道に着いた頃にはクタクタ。おまけに車までもマタマタ長かった。充実した山行でした。


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