9/8 アルペン村発 6:00 折立 6:40〜6:55 三角点 8:13〜8:23 太郎小屋 10:15〜10:30 薬師峠(テン場) 10:48〜11:20 太郎沢出合 12:08 稜線 13:44 太郎小屋 14:00〜14:40 薬師峠(テン場) 14:50 |
9/9 起床 4:00 出発 5:12 太郎小屋 5:35 薬師沢三俣出合 6:24 二俣(赤木平に出る) 8:15 稜線 9:37 太郎小屋 10:53〜11:17 三角点 12:30 折立 13:25 |
写真はここ
自分にも登れそうな沢は無いかと思い、地図を眺めていて目には入ったのが薬師沢左俣。多分、高層湿原ではないかと思われる赤木平を横切り、北ノ俣岳の東側で稜線に出るこの沢は、大きな滝さえなければ自分にも登れそうな気がしたので、早速検索をかけてみる。ヒットした記録をいくつか読んでみると、「まぁ俺でも行けるんじゃないの。」と思い、宮崎さんに同行してもらって挑戦することにした。
参考にした記録は、
秋の気配ただよう樹林を一登りすると、大汗かいて三角点に到着。空は澄みわたり、太郎平は既に草紅葉。思わず歓声が上がる。快適な高原の道を太郎平へ登る。夏はしんどいけど、今の時期は本当に気持の良い道だ。小屋の前で一息入れ、幕営の手続きをすませて薬師峠の天場へ向かう。
テント設営後、沢装備を装着してそのまま薬師峠から薬師沢源流を下り太郎沢に入ることにする。幕場から踏み後を辿ると、薬師沢の源付近に出るので、そこから太郎沢出合を目指して下降。小さくてやさしいけど綺麗な流れ、小さな淵にはイワナの影がたくさん見える。宮崎さんによれば、薬師沢最源流は「ミニ赤木沢(赤木沢行ったこと無いので判らん、来年は行きたいのぉ)」だそうです。登山道を下らず大正解!!
滝場の全く無い流れを小一時間で太郎沢出合いに到着。太郎沢は、遡行開始してすぐに滝が現れる。左の苔で滑べる岩を登り滝の上へ。この後も次々と滝が現れて、退屈しない。いずれも右か左どちらかをほぼ直登で滝の上に出られる。右岸からの小さな高巻きが一つ。これは、足元が崩れやすい砂の急斜面で、少し緊張した。やがて源流部に到着、草原を登ると太郎山の登山道の一角に出た。遡行時間約1時間30分。小粒だが、楽しい沢だった。
テントを撤収しザックを太郎小屋前にデポして薬師沢へ。天気予報は、当初今日の天候悪化を予想していたが、天気の崩れは一日延びて絶好の登山日和りになった。太郎平小屋の前に不要な装備をデポし、登山道を薬師沢三俣へ下る。足回りは最初から沢靴、トレッキングシューズは持って来ていない。荷が軽いと言うのは、実に快適なもの、小一時間で三俣到着。途中、太郎沢出合いから登山道を離れ、水線通しで三俣まで下る、と言う手もあったなぁ、と後で気づく。せっかく沢靴なんだから、次回はそうしよう。
薬師沢左俣は、最初はゴーロの沢で、やがて滝が出現。5から10m程の滝が7つくらいかな?ほとんど小さな高巻で通過する。廊下状の奥にある二段の大滝が核心部。これは少し手前を右岸から高巻くと、一人通れるくらいの木のトンネルがあり、そこから滝上に出る。この後もいくつか滝があったけど、いずれも小さな高巻で突破して行った。
遡行図を書けるくらいにメモを取らないと、他のパーティや後日の参考にはならないと言うのは分ってはいるけど、それはナカナカできないと言うことを実感しました。今、記憶に頼って記録を書いてるが、どんな滝があってどう突破したか、記憶が曖昧で、前後関係も憶えていない。ただ、この沢は変化があって面白いけど、天候などの条件さえ良ければ難しくはないので、あまり詳しい下調べをせずに沢を楽しめると思います。
やがて、北ノ俣岳の北側と東側へ向かう流れの二俣に出る。赤木平のド真中を通るのは、左俣なのでこちらを選ぶ。ふっと気が付くと、流れは高原を流れる小川になっている。赤木平の真中に出たようだ。北ノ俣岳の山懐に抱かれたような、穏やかな高原を小川になった流れが何処までも何処までも続いて行く。
流れも枯れる頃、傾斜も徐々にきつくなり、北ノ俣岳の東側を目指して小さなガレを越え草付きを登る。危険はほとんど無い。振り返ると赤木平に地塘が光り、草紅葉が美しい。流れが枯れてからホンの一頑張りで稜線に出る。このフィナーレは素晴らしかった。稜線は風が強く、太平洋側方面は遠くから雲が湧いて来てるようだ。明日は、天気が崩れそう。遡行時間3時間15分。
稜線に出た所からほんの数分で北ノ俣岳頂上。後は登山道を一路太郎平を目指して歩くのみ。フェルト底の沢靴でもそこそこ歩けるものだ。一時間余りで太郎平小屋前に到着、デポしてあったザックに沢靴を押し込んで、二日間の沢の余韻に浸りながら折立を目指して下山した。
来年のことを言うと鬼に笑われそうだが、お盆の時期に薬師峠にベースを置いて、沢合宿をしたいと思う。入山にヤクシ谷を登って、太郎沢、薬師沢左俣、赤木沢まで遠征して…と。
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