山行報告   カスミ谷

--- 崩壊した雪渓の塊が行く手を阻む ---
遠望はカスミの大滝?
山域
カスミ谷
目的
沢登り
期間
平成13年8月25日
参加者
奥野茂和(L) 中村秀樹(記)
コースタイム
7:15 取水口→7:35 サンハリ谷出合い→9:35カスミ谷・大日山谷出合→10:05 カスミ谷本日終了点→12:00 昼食・出発→13:50 取水口
 

6時に待ち合わせの上市役場駐車場を出発。馬場島手前の早月川と小又川の出合(620m)から4キロほどデコボコの林道に入り、コット谷を少し越えた発電所取水口(960m)まで車で入ります。林道入口のゲートは閉まっている場合があるそうですが、この日は開いていてうまい具合に車で入ることができました。

発電所取水口に車を止めて登山を開始。谷は5・6mの巨石がけっこうゴロゴロしていて歩きにくく、川幅が広くて水量も豊富なので徒渉ポイントは慎重に選ぶ必要があります。しばらく川の左岸をずっと進みますが、途中サンハリ谷出合(1,090m)を越えたあたりから渡渉が始まります。

本には「サンハリ谷を過ぎると水量は減る」と書いてあったのですが、カスミ谷・大日山谷出合まで水量はほとんど減らなかったと思います。更に進むと谷は右へ直角に曲がります(1,280m)。ここはちょっとしたゴルジュ帯で谷は雪渓に覆われていました。右岸の雪渓は一部崩壊していましたが、左岸側から雪渓に取り付いて雪渓をクリア。前回白萩川での反省からピッケルを持ってきていて正解でした。

--- 大日山谷・カスミ谷出合 ---
大日山谷・カスミ谷出合
直角に曲がったその先は「大岩はなくなり河原状になる」と本にはあるのですが、相変わらず巨石がゴロゴロしていました。しばらく進むと奥大日岳につき上げるカスミ谷と大日岳につき上げる大日山谷の出合に到着。出合には「テント場がある」とのことでしたが、それらしい場所は見つけられませんでした。
--- カスミ谷・スノーブリッジ ---
カスミ谷・スノーブリッジ
出合からカスミ谷に入ります。しばらくすると谷一杯に広がった巨大なスノーブリッジに突き当たりました。このスノーブリッジは下をくぐるしかなさそうです。真っ暗で雪解け水がしたたり落ちるスノーブリッジの下を安全のため一人づつ越えました。その後カスミ滝らしい滝を遠くに発見。しかしその手前には雪渓とブロック崩壊した雪渓の塊が行く手を阻むように谷を埋めていました。滝にもう少し近づきたいということで崩壊した雪渓をなんとか越えましたが、ピッケルで足場を作ろうにもこの時期の雪渓はコンクリートのように硬いので、雪渓への取り付きを断念してそこを今日の終了点としました。

遠くに見た滝は本に書いてある図からしておそらくカスミ滝だったと思いますがどうもハッキリしません。それはカスミ滝にしては思っていたより規模が小さいように見えたからですが、谷は崩壊が進んでいるようだったので、土砂に一部埋まったのかもしれません。

帰り、怖いスノーブリッジをくぐり出合まで戻って昼食。その後順調に下り13時50分駐車場に到着しました。

この谷は巨石がゴロゴロと川を埋め、水量が多くて流れが速いので渓流を楽しむのはちょっと向いていない印象です。しかし、大日山谷を遡り大日岳へ行くバリエーションルートとしては面白いのではと思いました。


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