山行報告   東笠山(有峰古道を訪ねて)

山域山名
東笠山(1687m)
山行期間
2001年7月8日
山行目的
旧有峰街道をたずねる
参加者
富樫(L)、有沢、大塚、新鞍(記)
コースタイム
7:00 あるぺん村 7:30 〜有峰林道〜 8:20 駐車場 → 8:57 沢出合 → 10:53 東笠山頂上 13:00 → 14:44 旧道出口 → 15:17 祐延ダム → 13:37 駐車場 → 16:40 あるぺん村

7月1日に有峰林道の開通に伴い、今回東笠山登山の計画が持ち上がった。小口川線が通行止めのため、有峰線側より登山口となる祐延湖へ迂回することとなった。車は祐延ダムの約1km手前の駐車場で通行止めとなっており、そこから歩くことになる。

ダムを渡り、右手へ200m程下ったところより沢筋に取り付く。沢の周辺にはゼンマイやウド、ミズバショウなどが生えており、残雪も、ちらほらとあった。標高差が300mぐらいしかないため、1 時間半も歩くと勾配もゆるくなり沢歩きは、ヤブコギへと一変する。しばらく進むと、突然、草原に飛び出した。山頂周辺は高層湿原となっており、ニッコウキスゲやチングルマ、池糖にはモウセンゴケなどが咲いており、こんな手付かずの原始的な場所がまだあったのかと、心を奪われた。(ちょっとオーバーかな?)

お昼前に到着したため、西笠まで足を伸ばそうとしたが、ヤブコギがひどそうだったので、すぐに山頂に引き返し、昼食を取る。登山道のない山となっているので、うちのグループだけかと思っていたら、あとから3グループぐらい登って来た。なんでも地元の山岳会の方らしい。昼食を取りながら、その方々と話をしていると、旧有峰街道の話題になり、帰りは、その道を通って、祐延湖の方へ下ることに…。

湿原の途中に溝らしきものがあるが、これが旧街道の名残であろうか。途中まで西笠山へ行くようにして、その溝と赤布をたよりにヤブコギをする。しばらく歩くと、左の方に溝は沢となって下っているように思える。沢の途中には、歩きやすいように板が階段状に取り付けてあった。多分この道が旧有峰街道なのだろう。

両側から低木が旧街道を覆うように生えており、「となりのトトロ」に出てくる、裏庭とトトロのすみかをつなぐ、木のトンネルのようになっている。このままこの道を行くと、有峰村にタイムスリップしそうな雰囲気であった。しかしそんなことはなく、途中から沢に入り、地形図どおり祐延湖畔に出てきた。

湖畔にはニッコウキスゲのほかに、アヤメが到る所に咲いており、湖とともに、心を落ち着かせる風景であった。そんな景色を眺めながら湖岸を歩いて、スタート地点である祐延ダムまで戻った。歴史的に価値ある山行だった。


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