遡行報告 東芦見谷







山域・山名
早月川流域・東芦見谷
山行形態
沢登り
山行日
2006年8月27日
メンバー
米澤、尾田、奥野(L、記)
コースタイム
取り付きの吊橋 7:10 → 雪渓高巻き 8:00〜9:00 → 1200の二又(東に向きを変える) 10:00 → 水が渇れる(1500くらい) 11:00 → 薮コギ突入(1700くらい) 12:00 → 登山道(1900くらい) 14:00 → ブナクラ取水口 16:00

東芦見谷を遡行してきた。剱岳の登山口、馬場島のちょっと手前に中山の登山口あるが、その早月川の対岸(電力会社の吊橋で渡れる)から取り付く。詰め上げると大猫山からブナクラの取水口に下る尾根に出る。尾根上には数年前に大猫山に至る登山道ができているんで、下山にはこれを使わせてもらう。本来は、「稜線を超えて大ブナクラ谷を下る」と言うのが正統派の楽しみ方なんだろうけど、まぁあたしらはヘタレなんで楽をすることにした。

ブナクラの取水口に車を回し、中山の登山口に戻って出発する。東芦見谷末端にも取水口があって、そこから入溪。最初はなんてことはない平川。ゴーロの大きさも近所の立山川や小又川、或いは白萩川と較べてもずっと小振りでやさしい感じ。堰堤を6つ超えたら人工物は無くなった。

暫くでナメ状の直登できる滝に出くわす。また、チョックストーンで超えるのがちょっとムズイ所も出てきて、楽しめる。1100付近から雪渓が現われる。割れた部分があったりで超えるのが難しい。左岸(右側)を高巻くことにする。急な草付きを30m余り登ってトラバース、ルンゼ状を一つ小尾根を一つ超えて懸垂一本で枝沢に降り立つ。二段の大き目の滝の下半分を超えたスノーブリッジの末端。滝上段は登り口があって割りと簡単に超える。左手上方には大岩壁があって大滝がかかっている。

更に進むと、また雪渓。潜ったり、ふちを登ったりの歓迎を受ける。最後、ブリッジを潜ったところにある滝をシャワーで直登。冷たかった。

1500付近で難場は終了、1600付近で水は渇れる。渇れて崩れ易い急な谷を稜線目指して詰め上げる。ここで、右の枝沢に入るべき所を本流を行ってしまう。次第に傾斜を強める谷は、既にただの斜面になる。薮を掴んで稜線を目指すがちょっと大変だった。地図を確認すると、当初の目標よりだいぶ上の方に来ている。一時間余り薮と格闘し、多少傾斜の緩んだ所で右方向トラバース気味に行って登山道1900付近に出る。ちょっとガスが出てきていて剱は見えない、残念。眼下には大猫平が見える。

一休みしたら下山開始。大猫平の池唐周辺には、チングルマが咲いていてビックリ。ニッコウキスゲとヒメイワショウブとコイワカガミ、キンコウカ等など。中々良いところだった。大猫平を過ぎたら逆落しの急坂。膝が嗤う頃、ブナクラの取水口に到着。丁度16時だった。雨が土砂降りに降り出した中、ブナクラの流れでアセト泥を洗い流し、久し振りの納得の遡行の余韻を噛み締めました。


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