遡行報告   沢上谷(そうれだに)

流域・渓谷名
奥飛騨・高原川沢上谷(そうれだに)
遡行日
2002年9月23日(秋分の日)
参加メンバー
村田(L)、奥野(記)
コースタイム
県道89号線下流側の橋から入渓8:00 → 蓑谷大滝8:40-9:40 → 二俣(林道の橋)10:00 → 上部二俣10:40 → 蓑谷大滝落ち口まで往復し林道の橋の二俣で遡行終了12:00 → 林道から県道を下り車まで13:10

写真はこちらです。

村田さんに誘われて、岳人に掲載されていた「ナメの天国」、奥飛騨沢上谷に行って来た。場所は、右の地図を御覧下さい。神岡から国道41号線を新穂高温泉方面に左折、双六渓谷入り口を過ぎて古橋で高原川を左岸へ渡り、県道89号線には入る。最初白水谷を少し登ってヘアピンで尾根を越え沢上谷沿いに行く。すぐ右手に大きな滝が見えるが、これは見ただけで車を走らせる。入渓地点ちょい手前で県道は谷を渡り、支谷沿いに行くので、適当な邪魔にならない場所に駐車し、二又から入渓。

入渓するとすぐにナメが始まる。こういうのは見たことが無い。googleしてヒットした記録を読んでみると、一様に「初めての体験」と書いているが、一度行ってみて下さい、わかります。じきに大滝が見えて来る。滝で小休止。帰ってから他の記録を読んでみると、みな右手(左岸)から巻いているが、私達は左(右岸)の草付きを登る。なんとなく人が通った跡があり、道のようになっていた。一登りで岩壁に付き当たり、落ち口はもうちょい先らしい。岩壁には木があって手がかりになりそうだが、越えたあと落ち口への下降が心配だったので、急な泥壁(薄い泥の下は岩)をトラバースすることにした。

泥壁のトラバースは、支点になりそうな立ち木があったのでザイルを出す。村田さんがリードして立ち木に支点を取りながらトラバース、最後はヨジ登りで落ち口に着く。ザイルがいっぱいいっぱいで、ちょっと焦った。村田さんの「ビレー解除」の声が微かにしか聞こえない。こちら側の支点を解除して、カラビナ・シュリンゲを回収しながらトラバースして行く。最後、ヨジ登って村田さんの居る所に出ると、落ち口のすぐ近くで、ちょっと恐い所だった。

滝上から素晴らしいナメの連続、下流のナメはホンの前菜だったことを知る。すぐに右手になめ滝、左手からもチョット小さめのなめ滝の二又に出る。帰ってから思ったが、左手のなめ滝にも寄り道するべきだったかな?本流のなめ滝は、滝の右手の草付きを登り、最後はフィックスしてあったロープを掴んで滝上に出る。ロープ無しでもいけるけど、まぁある物は使いました。その先もずっとナメ。四駆の車なら通れそうなくらいのナメ。今回は、ちょっと紅葉に早かったが、もう一度紅葉の時期に来たくなる、素敵なナメでした。

二又で左に入り、林道の橋の手前で一息入れる。時間は未だたっぷりあるので、先に行ってみた。林道の橋の先は、すぐにゴーロになって、「なめも終りか」と思ったが、なんのなんの、川幅は狭くなったもののまだまだ素晴らしいナメが続いた。やがて、上部二又に出て、左に行ってみるがさすがに薮が深くなりそうだったのでここまでとした。

村田さんが滝の上辺りでハンマーを置き忘れたらしい、と言うことで探しに戻って、無かったのでまた林道の二又まで遡って道に上がり遡行終了とした。林道から県道に出て、車デポ地点まで下り、帰路につくことにした。

蓑谷大滝以外は、全くの初心者でも安全である。何度でも行きたくなる場所で、まずは紅葉の時期に何とかもう一度行きたいと思う。水量は多いかも知れないが、5月又は6月の新緑の時期も素晴らしいと思う。ただ、岳人で紹介されたからか(私らもそれ読んで行ったんだけど)、人がけっこう入っている感じで、下流ではちょっとゴミが目についたのが残念。「来た時よりも美しく」を心がけたいですね。それから、谷の水は飲まない方が良さそうです。沢登りだけど、水を持って行きましょう。


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