遡行報告   真川〜シンノ谷

流域・渓名
真川源流・シンノ谷
遡行目的
渓を楽しみ、渓中でキャンプする
遡行年月日
2002年8月3日〜4日
遡行メンバー
坂川・奥野(L、記録)
コースタイム
● 8月3日(晴)
折立 7:00 → ハゲ谷出合 8:30 → ヤクシ谷出合 9:20 → 本流滝場、2段ナメ+大きな釜 9:50 → シンノ谷出合 10:45 → 最初の滝(5M)右から巻く 12:25 → 3段大滝(10M)、左手の支沢直瀑8Mの左手を直登 13:25 → (この間滝数個) → キャンプサイト 15:25
キャンプサイトは、一旦伏流になって再び流れが現われた辺り。その上は幕場適地無し。
● 8月4日(曇時々晴、一時小雨パラリ)
幕場 6:25 → ナメ・小滝の連続 → 稜線 8:25 → 太郎小屋前 9:40 - 10:25 → 三角点 11:40 → 折立 12:30
その他
* 使用ギアは特に無し。
* 二万五千分の一地形図 --- 有峰湖、薬師岳

写真はここ

今回は、真川源流からシンノ谷を遡り北ノ俣岳近くで稜線に出る、シンノ谷の遡行途中でキャンプする、と言う企画。谷の水で冷やすソーメンの味は如何に、渓中のキャンプは適地があるのか、など楽しみな企画です。

8月3日 折立から真川源流を行く

折立の一番外側の駐車場(薬師岳登山口から一番遠い所)で車を停め、少し戻って左側(有峰から来ると右側)のダートに入ります。すぐに左に曲がり左手には広い運動場のような場所。つきあたりにゲートがあって、ゲートの左側に折立キャンプ場方面および真川の上流へ行く林道の入り口。私達は、ゲートを越えて歩きました。二万五千分の一地形図で川沿いにある実線の道です。少し進むと本流を橋で横断していたので、そこから流れに降りました。ヤクシ谷を行くにも、本流を北ノ俣岳避難小屋まで遡るにも、上の林道を行かず早めに流れに降りて遡行する今回のコースは、お勧めだと思います。

最初河原の浅瀬歩き、やがて多少の深場もあって、まずは林道を行くよりもずっと良いです。車から1時間30分程でハゲ谷出合い。そこからは、写真のようなナメ滝や胸までくる深場があったりで、沢登りらしくなりヤクシ谷出合い。ヤクシ谷出合いは、土砂崩れと流木で荒れた感じでした。(その後、ヤクシ谷を遡行した人からの情報で、谷自体は荒れてないとのこと)

ヤクシ谷出合いからシンノ谷出合いまでも、やさしいけれども滝や釜があって楽しい川歩きです。増水が無ければ、初心者でもまず大丈夫だと思います。特に渓流シューズ以外の装備は必要ありません。シンノ谷出合いは、本流とシンノ谷がほとんど同じ水量・幅です。本流のほうが、行って良さそうな感じ。ここまでは、枝沢を本流と間違えたり、シンノ谷と間違えて入ってしまう、と言うことは無いと思います。

シンノ谷は、出合いからしばらくは荒れています。真新しい土砂崩れの後や、葉の緑色の倒木がかなりありました。出合いから1時間30分程で最初の滝らしい滝。これは、直登は無理ですが簡単に右から巻けました。その後も滝は多い、と言う印象はありません。まず、簡単に直登したり巻いたり出来ます。

最初の滝から1時間程で、この谷一番の滝に出会いました。三段10Mあまり、直登は難しそうです。(無理ではないと思う)YAMADAの山スキーワールドのYAMADAさんが1999年に行ったときの記録を参考に、左側(右岸)の枝沢の滝向かって左側を登って突破しました。三段の滝を直登したり、パーティに初心者がいて安全を確保したりするためには、ここでザイルを出すのが良いかも知れません。

三段の滝から上流は、シャワーで登る滝もあって楽しみました。やがて流れは伏流になり、再び流れが出てきたあたりでキャンプにしました。この場所もYAMADAさんの記録を参考にしました。(ありがとうございます、YAMADAさん)伏流から再び流れが現われた後、稜線直下まではキャンプ適地は無かったので、正解でした。ソーメンとハム・キュウリ、漬物で晩飯にして、ビール・焼酎を飲んで夜は更けました。

8月4日 稜線に出て太郎から折立に下山

朝起きたときは晴わたっていたんですが、朝食後曇り出し、出発直前には小雨がパラつきました。すぐに雨はあがり、雲は多少多めながら視界も良かったので、慌てることなく遡行開始。すぐに小さな滝が現われ、その後も最後までナメ滝が多くあり、楽しめました。流れの分岐は、多少複雑ですが、概ね水量の多い方を辿ることで迷うことはありませんでした。

キャンプを後に1時間30分あまり、いよいよ源流の雰囲気が漂ってきた頃、雪渓に達しました。あたりは高原のお花畑。渓流靴を脱いでネオプレーンのソックスを山用のソックスに履き替え、再び渓流靴を履きます。(トレッキングシューズは持って来ていない)ソックスを履き替えることでぐっと歩きやすくなります。やがて、雪渓も果てて這松を一漕ぎすると北ノ俣岳からの登山道に出ました。

登山道を太郎小屋目指して歩いていると、どっかで会ったことがある人が…。当会の河島さんではないですか。少し話し込んで再び太郎を目指します。小屋の前に着いたときは、かなり雲が多め。小屋前で肉を焼いてビールを飲んで休んでいると、小屋でバイトしているやはり当会の山岸君が出て来て話を少し。

ガスで視界が無くなった太郎平を後に、折立を目指して下ります。やがてガスが晴れると真夏の日差し。大汗かいて折立に到着、白樺ハイツで風呂に入って帰路につきました。


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