山行報告   細蔵山

山域・山名
細蔵山
山行目的
暮れゆく剱岳を眺めながら一杯やらんまいけ
山行年月日
2002年3月16日〜16日
参加メンバー
坂川、新鞍、奥野(記)
コースタイム
3月16日(土) 晴れ 1330の幕場まで
スタート(伊折橋たもと)7:15 → 尾根取り付き 7:45 → 835 9:45 → 木ノ根山 11:40 - 12:20 → 1330 13:45
3月17日(日)晴れ後曇 細蔵山ピストン、撤収、下山
幕場 5:00起床6:50出発 → 細蔵山 8:00 - 8:30 → 幕場 9:00 - 9:45 → 木ノ根山 10:30 → 車に到着 13:00
その他参考事項
二万五千分の一地形図 … 剱岳、大岩
座標 … 北緯36度39分55秒,東経137度32分56秒

写真は、ここです。

細蔵山は、剱岳西面有数の展望台。馬場島へ向かう道沿いで最後の集落伊折の手前、伊折橋で早月川を渡らず、そのまま右岸の河原をしばらく行ったこんもり緑の尾根から取り付く、登山道の無い典型的な残雪期の山です。ここの頂上か、その手前の1330のピークで幕を張って夕照の剱をサカナに一杯飲ると言う念願がかないました。

3月16日 取り付きから1330の幕場まで

上市町役場で待ち合わせ、登山口の伊折橋を目指す。天気は上々で予報では明日も上天気が期待できそう。7時頃に伊折橋に到着、河原は除雪されておらず、橋のすぐ近くで車を停め身支度をする。出発7時15分。

鍋増谷出合いで、尾根に取り付く。取り付きは、鍋増谷の小さな橋を渡ってすぐの杉林に刈空けがあり、岩には赤ペンキも塗ってある。しばらくは、この道を使えるかな、と思ったがさすがにそれば甘かった。すぐに道は途切れて、薮を漕ぐ。さほど酷い薮漕ぎではないが、今年は雪が少ないのだろう。しばらく登ると、何と林道に出てしまった。林道は尾根を横切っているが、最新の地図にも載っていない。

林道を少し辿って、右上の斜面に取り付き再び尾根上に出る。ここからはもうずっと雪の上。大汗かいて835に到着、一息いれる。尾根は顕著で、迷うことは無いが、意外に眺望はきかない。それでも、左手には東芦見の稜線が高く、振り返ると早月川の向こうに富山平野が見える。木ノ根山到着は11時40分。木立の合間から剱を眺め、細蔵山山はずっと遠い。でも、大きな登りはこれでお仕舞い、後はなだらかな稜線を幕場目指して辿るのみ。

1330着は13時45分。剱が正面にその勇姿をあらわにし、左にはコルをはさんで細蔵山が近く大きく高い。時間は未だ早かったが、1330のあまりの素晴らしさにここで幕を張ることにする。軽く窪地になっていて風はあたらず、テントの正面に剱がそびえ立つ。太陽はポカポカ暖かく、設営前に雪に埋めたビールを掘り出し、まずは乾杯。そのまま暗くなるまで剱を眺めながら飲んだ。

3月17日 細蔵山ピストン、往路を下山

夜中、少し風が吹いたけど良く眠れた夜だった。ほとんど空身で細蔵山に向かう。当初の計画では、東芦見の稜線に立とうかと思っていたが、昨日の疲れが残っていたのでそれはヤメにした。アイゼンがビシビシ効く急な斜面を一時間程頑張って細蔵山頂上着。予想どおり剱の眺めは最高だった。頂上は思った以上に広く、風は強そうだが設営は十分可能、来年はここで設営して東芦見まで頑張ってみよう。

頂上での撮影会終了後幕場に戻り、撤収、往路を引き返す。コルから見下ろした鍋増谷は、なかなか魅力的な斜面だったが、そこを下るのは又の機会ということで、忠実に尾根筋を辿る。けっこうアップダウンがあって、しんどい。途中単独の登山者と出会う。今回の山行で人に会うのはこれ一度だけ。

林道に出たところで、このまま薮を下るか林道を辿って河原に降りるか思案するが、「薮は嫌」なので、林道を辿ることにする。林道は、ずっと早月川を上流に向かって進んでいる。河原に降り立ったのが、巨大な堰堤のちょい下流。車まで3〜4Km歩かないと。疲れたなぁ、とナキが入りそうになる頃に車にようやく到着。


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